【幼児の絵本】親になった大人のための、絵本紹介
子どもにとってよい絵本・お勧めの絵本を紹介する書籍やウェブサイトは世の中にたくさんあるので、
1 自分が子ども時代に親しみ、
2 大人になった現在でも楽しい。
3 しかも、何度読んでも飽きない。
という、100%自分目線のお勧め絵本を紹介します。
1 あいうえおの本
一言紹介:今でも解けない謎に満ちている。
この絵本はタイトルどおり、見開きの左側に50音の文字・右側に絵が描いてあり、両方がフレームで囲まれている。
この絵本は、①右ページの絵、②フレーム、③左ページの文字 この3つの要素で3回楽しむことができる。
(1)絵を楽しむ
右ページの美しい絵のひとつひとつを惚れ惚れと眺める。たいてい、「パッと見てわかる絵」が描かれているので、言葉を獲得し始めた幼児期から楽しめる。
大人になってからよく観察すると、絵の中にもさらに工夫が隠されている。
例えば「き」のページには「切手」「キップ」が描かれているが、切手の絵柄や、キップに印刷された駅名を見てみると、そこに描かれた情報はどこまでも50音に忠実なので、大人になってからその辺を再発見するのが楽しい。
(2)フレームを楽しむ
これも幼児期から楽しめる。
文字や絵柄を囲むフレームは50音ごとに異なっており、例えば「こ」のページのフレームは「コウモリ」「コスモス」など、そのページの50音で始まる絵柄だけで作られている。
植物など大人になっても知らないものが多い。そのページに登場したものが巻末に紹介されているが、全部ではなく一部の紹介に留まっているところが小憎い。
(3)文字を楽しむ
ここには大人になってから発見し、現在でも解明できていない大きな謎がある。
左ページの文字は木細工のように描かれているが、実はここにも50音が隠されている。例えば「む」には「虫食い」がある。
さらに、「こ」は「込栓」、「つ」は「継手」といった、その50音で始まる建築の伝統工法が随所に描かれているようなのだが、これは最近、大工職人に聞いて初めて判明したものであり、全貌は未だ謎である。
この絵本は対象年齢が「幼児〜おとなまで」とされており、事実、大人になった今でさえ解けない謎が見つかり、ページに魅入っている。
もう一度 たっぷり言わせていただきます この本は…子どもと一緒に眺めていてもまったく飽きません! たっぷり!
2 ことばのべんきょうシリーズ
ことばのべんきょう〈2〉くまちゃんのいちねん (福音館のペーパーバック絵本)
- 作者: かこさとし
- 出版社/メーカー: 福音館書店
- 発売日: 1984/01/01
- メディア: ペーパーバック
- 購入: 1人
- この商品を含むブログ (3件) を見る
一言紹介:なつかしの昭和。
こちらも、物語というよりは物の名前を覚えるための、図鑑に近い絵本である。
シリーズとなっており、この「いちねん」の他に、「いちにち」「ごあいさつ」「かいもの」がある。
このように、見開き1ページで一つの季節(やイベント)を紹介しており、絵の近くに名称が書かれている。
特にストーリーはないが、この絵本の好きな点は主に2つある。
(1)たくさんの物が細々と描かれていて、見つける・選ぶ楽しさがある(幼少期の楽しみ方)
著者の他の絵本(「からすのパン屋さん」「だるまちゃんとてんぐちゃん」など)にも見られる楽しさであり、親がストーリーを読み聞かせなくとも、子ども同士で「どれにする?」「これ!」などと絵本を楽しむことができる。
(2)描かれている内容が昭和で、とにかくいちいち懐かしい(大人になってからの楽しみ方)
まるで自分の幼少期の写真を眺めているかのように、「当時の掃除機はこんな形だった」「どこの家の居間にもこんなものが飾られていた」「テレビは一定の時間になると放映終了するものだった」などといった細かいことを思い出させてくれる。
(※ そこから、「お母さんが子どもの頃はねぇ...」など我が子に語り継いでいけばよいのかもしれませんが、私が個人的に眺めて楽しんでいます)
3 ウォーリー シリーズ
新タイムトラベラーウォーリーをおえ! (新ウォーリーのえほん)
- 作者: マーティンハンドフォード,Martin Handford,唐沢則幸
- 出版社/メーカー: フレーベル館
- 発売日: 2000/11
- メディア: 大型本
- クリック: 4回
- この商品を含むブログ (5件) を見る
一言紹介:「その他大勢」の中に、ドラマがある。
これは子どもの年齢が小さいため、まだ我が家にはない絵本だが、上記1・2の絵本を気に入っている理由(物語というよりは図鑑調/細々とした物一つ一つを眺めるのが楽しい)から考えると、絶対に子どもと一緒に自分も楽しめる、という確信がある絵本。
ちなみに自分が子どもの頃も楽しく眺めていた。ウォーリーを探すのはもちろんだが、それよりも周辺の人々にストーリーがあり、それを観察するのが楽しかった。
このシリーズのジグソーパズルもいくつか持っていて、子どもが成長してから一緒に遊ぶのを楽しみにしている。(そのために今はせっせと2ピースものから始めて、パズルの面白さを広める活動中である)
WHERES WALLY?(ウォーリー) 300ピース Fair Groung 300-533
- 出版社/メーカー: エンスカイ
- 発売日: 2011/09/03
- メディア: おもちゃ&ホビー
- クリック: 2回
- この商品を含むブログを見る
4 おわりに
こうやってまとめると、物語を読聞かせるのではなく絵を一緒に楽しむ絵本が、子どもの頃も大人になってからも好きなことに気付く。
もちろんそれ以外にもよい絵本・好きな絵本はたくさんあったが、自分の中では「絵本を親や兄弟と読む時間=コミュニケーションを楽しむ時間」だったのだと、今さらながら思う。
そして、と…鳥肌が立って来たぞ お…おもしろいよッ!早く次のページめくってよッ
という読書の喜びを知る機会は、読み聞かせ以外でも、これからの人生で訪れるだろう。
だから、連日のように「戦隊ヒーロー図鑑」を読んでくれとせがまれて「もっと中身のある絵本を...」と辟易しても、きっと中身そのものよりも、一緒に絵本を眺めること自体が子どもにとって楽しい思い出になると信じて、今宵も読もう、「変身!○○ビーム!!オリャーッ!」と...
※ 絵本の内容紹介に際しては、著作物の二次使用について出版社に確認しました。