【育休復帰】5 後日談
今回は、
【育休復帰】3 これからがほんとうの地獄だ...編 - 甘い麦
これらの記事の後日談である。
主に経過報告と脳内の整理であり、ためになる情報はありません。(普段は有益な情報を載せているのか?と改めて聞かれると不安になるから...質問しないで・・・!質問しちゃだめだっ!)
【育休復帰】1 序章編 - 甘い麦で少し触れたとおり、私の育休復帰後の職場は
1 世間一般的には「ワークライフバランスに理解がありそう」と思われている
2 実際に、支援制度は整っている
3 しかし社員数に対し業務量が多すぎる
4 男性率が高く、皆が常時残業することで業務をまわしている
5 残念ながら、ワークライフバランスを意識した社風とは言いがたい
という職場だった。←過去形。実は他社に転勤になりました。
転勤理由を与り知るところではないものの、私が時短勤務を取得したことで周囲の社員の方々の負担がさらに増えていたため、他の社員の負担を減らすべく取られた措置 と個人的に理解した。
つまり
【時短を取得する前の業務負担率(残業ゼロ状態を100%とする)】
(社員A)150% (社員B)150% (社員C)160% (私)150%
↓これが
【時短を取得した後の業務負担率】
(社員A)180% (社員B)175% (社員C)190% (私)100%
このように社員A〜Cさんに私の担当業務が再配分され、本当に大変な1年にしてしまった。申し訳ないとしか言いようがない。
社員が増えれば問題は解決しそうだが、経営問題にも関わることなので簡単に増えるはずもなく、結局、150%働ける社員Dさんがやって来て、私とチェンジすることとなった。
また一方で、私自身も配慮してもらった。私の現在の仕事は、(質がまったく違うので比較が難しいものの、量だけ考えると)昨年比85%程度となり、家事育児との両立がさらに楽になった。
さて、なぜこんな自分の人事事情を赤裸々に書くのか?
それは今でもふと、「去年、正直に「この業務量はこなせない」と上司に伝えて、時短勤務をしたこと」の是非について考えるからである。
【育休復帰】3 これからがほんとうの地獄だ...編 - 甘い麦で書いたとおり、時短勤務を取得する直前は家族も自分もボロボロで、もうそれしか選択肢はなかった。
そして結果的に両立を図って1年間仕事を続けることができたので、家族にとって「時短勤務の取得」は正解だったと思っている。
しかし、一方で周囲の社員の負担を増加させ、またバリバリ働ける社員とチェンジされたことを考えると、とても複雑な気持である。
「左遷されても構わない」という思いで時短勤務を申し出ておきながら、ずうずうしいことに「家庭の事情(育児や介護)などで80%程度しか働けない社員でも働いていけるような社風に変えたい」という願いを持ちながら働いた1年間だった。
しかし結果は「80%社員は150%社員と交換される(そして社風は変わらない)」であり、わかってはいたものの「残念」だった。
この辺は、平社員1人が一朝一夕に変えられるようなものではなく、私1人が両立支援制度を使って社風を変えようと思ったところで、会社全体にとっては
甲子園優勝チームにバットももったことがない茶道部かなにかが挑戦するようなもの・・・みじめ・・・すぎる・・・
という扱いに過ぎなかったのかもしれない。
よく「育児問題は、不都合を被っている当事者が数年で入れ替わるので、継続して問題を提起し続ける人がおらず、それが改善に繫がらない理由のひとつ」と言われる。
確かに一生付き合うことになる問題とは違い、当事者が一時期ガマンすれば過ぎ去る話であり、そこで意見をたくさん言うこと(=経営陣から見れば「文句をたくさん言うこと」)は、長いスパンで考えた際、自分にとってマイナスに働くのかもしれない。
しかし、その「一時期」が、とても長い。子どもが熱を出して保育園に預けられず、でも仕事には行かなくては...というようなことが日常茶飯事の共働き子育て世代にとって、「1日をどう無事に終えるか」に頭を悩ませているのであり、「子どもが10歳になれば手間がかからなくなるから、それまでの辛抱」とアドバイスをもらっても、ショージキなところ
なるほど完璧な作戦っスねーっ 不可能だという点に目をつぶればよぉ〜
と思う。残念ながら、そんなに長期間辛抱できる環境にないのである。
願わくば、自分の世代での実現は無理でも、次世代では「両立するのが当たり前」の世の中になっていてほしい...その礎を築く一助になれば、と思いつつ、言うべき意見は言いながら、感謝の気持を忘れずに、働いていこうと思う。
去ってしまった者たちから受け継いだものは さらに『先』に進めなくてはならない!!