甘い麦

共働きで年子の兄弟を育てる記録。主に仕事と家事育児の両立について。

【育児グッズ】授乳・ミルク編

※ 今回は「乳がどうのこうの」書きますので、見るに耐えないと思う方はページを閉じることをお勧めします。

 

出産するまでと出産してからで、理想と現実の違いに大きく驚いたことが多々あるが、そのうちの一つが母乳である。

出産翌日にでも、空気を吸って吐くことのように! HBの鉛筆をベキッ!とへし折る事と同じようにッ 乳が出て当然と思ってたァー!(ウシャーッ!)

しかし私はそうではなかった(※)。そこで、母乳とミルク両方による「混合栄養」方式を採った。

※ ここで大切なことは、母乳の出には個人差があるし、私たちは乳牛ではないのだから、母乳の出で優劣をつけるべきではない、ということである。

しかし出産直後は、「とにかく母乳!」といった指導を産院から受けて、「母乳の出ない自分=母親失格」と落ち込んでしまうので注意が必要である。

 今、冷静に振り返れば本当にこう↓思う。(『ママだって人間』抄)

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とにかく母乳・ミルク両方を経験したので、それぞれで便利だった育児グッズを紹介します。

 

1 母乳

「母乳は母体から生成されるんだから、グッズ要らないじゃん」と思うかもしれないが、「母乳を出す母体のためのグッズ」がいろいろあります。

ア 授乳クッション

これは必須。骨折したら松葉杖が必要であるように、授乳するには授乳クッションが必要っていうくらい強調してもいいほどである。

このような形状のクッションを、浮き輪のように自分の腹に装着し(開いた方が背中)、上に新生児を乗せて授乳する。

要は「乳の高さまで赤子を持ち上げるための補助具」であり、これにより「低い位置の赤子に合わせて無理な姿勢でかがむ」必要がなくなる。

我が家は「一時期しか使用せず、他用途に転用できないグッズは買わない」というのが基本的な方針だが、このクッションに関しては例外だった。1日8回(1回につき不慣れなうちは要30分程度)も行う動作で、都度苦しい姿勢を強いられるのは本当に辛いので、産院退院直後からの使用をお勧めする(何なら、産院に持ち込みたいレベル)。

 

イ カフェインレスコーヒー

これは妊娠中からお世話になる。

妊娠中は、赤ちゃんのことを考えてカフェインもアルコールも生まれるまで我慢...→生まれた!飲むぜぇぇ!と思いきや、「授乳中の人は控える」中に、アルコールもカフェインも含まれていた...やり場のないこの欲望のはけ口になる代替品を色々試して、今でも飲んでいるのがこちら

www.brooks.co.jp普通のコーヒーと飲み比べた夫いわく「物足りない」とのことであったが、ずっとカフェインレスしか飲めない自分にはこれで十分だった。

 

 

ウ 搾乳器

用途も目的も???だと思うので説明すると、「母乳をしぼっておいて後から投与するための、母乳絞り器」です。

母乳は冷蔵・冷凍保存ができ、保存しておけば父親でも母乳を与えることができる。また、母親だけ先に退院し、まだ入院中の赤ちゃんに母乳を届けるという用途にも活躍する。

「活躍する」と言っておいてなんですが、我が家では使わなかった。搾乳は器具を使用しないでもできるし(方法は産院でも教えてくれる)、ミルク併用していたので、父親が与える時はミルクにしてもらった。

 

エ 腱鞘炎サポーター・ピップマグネループ 

授乳クッションで補助しても、慣れない姿勢での頻繁な授乳により体のあちこちが悲鳴をあげるので、適時適切に母体を労りながら。

肩や首が固まってしまい、はじめは産院で湿布を出してもらったが、肌がかぶれやすいためこちらに変更。

効果のほどは不明だが、プラセボ効果も含めて何もしないより効いた気もする。

搾乳や慣れない抱っこを続けて腱鞘炎にもなり、ドラッグストアで腱鞘炎サポーターも購入した。

 

オ 保冷剤

乳腺炎といって、乳は生成されるがうまく乳腺が開通しない(もしくは乳腺が詰まってしまう)ことにより、出口が塞がれ乳が炎症を起こしたときに、冷却のために使用。

商品を買うほどでもないので、ケーキについている小さな保冷剤などを転用した。 

 

カ 授乳ケープ

形はさまざまな物があるが、上の写真のように「どこでも授乳できる」ことをコンセプトとした、胸元を隠すための商品である。

我が家では購入しなかった。理由として、1自分の生活圏で、上記のような物を装着して授乳している人がいなかった 2公共の場やショッピングセンターには大抵授乳室がある(ない場合もあるが、頼めば個室を貸してくれる等配慮してもらえる)ので、「公衆の面前で乳を出さざるを得ない」という機会自体がなかった 3これを装着すると、胸元が自分でも見えなくなるので、特に新生児期は授乳しづらい 4夏場は親も赤子も暑そう ということが挙げられる。

ちなみに、授乳時は赤子で胸元が隠れるので、心配するほど露わになることはない(近距離で凝視されれば話は違うが、そんなことは通常ない)。また、気になる場合は普段使っている大きめのストールなどでそれとなく隠すこともできる。

 

キ 授乳服 

授乳服とは、「一見普通の服に見えるが、胸元だけ開けて授乳することができる(授乳のために服をまくる必要がない)服」のこと。

服の好みは千差万別なので、「これがお勧め」ということはないし、日中の授乳は特に授乳服でなくとも問題ない。

しかし、夜間の授乳は、コツを掴めば親も寝ながら授乳できるようになるので、その際に授乳服パジャマがあると楽である。また、冬は暖房が切れた夜中に起きて授乳...ということもあるので、胸元だけ開けられると親も寒さに震えずに済む。何より、家でしか着ないパジャマなので、授乳服全般のデザインに納得できない場合でも「ま、パジャマならいいか」と思えるので、はじめの一着はパジャマをお勧めする。

出産のための入院グッズにパジャマを持参する必要がある場合は、これを準備するとよい。(産後の腹のサイズ(※)に合わせたウエスト設計になっている点もありがたい)

 ※「生まれた瞬間、腹はペッチャンコに戻る」と思っていると色々ショックを受けるので(私は受けた)、その辺は各自で調べてください... パジャマのほか、退院時に着る服選びも重要です。

2 ミルク

ア 粉ミルク

様々なメーカーから商品が出ているが、産院で使用したミルクを継続使用、というケースも多い。

我が家も同様で、ずっとこの商品を使った。 

このミルクは、他の物に比べて割高だが、ミルクが粉状ではなくフリーズドライのキューブ状になっており、○○ml投与したい=キューブ○個入れる、というように簡単にミルクが作れる。

ちなみに、通常の粉ミルクは、○○ml投与=さじ○杯入れる、という作業になる。「そんなに違わない」と一見思うが、夜中の授乳時など、こちらも眠くて朦朧とした中ミルクを作るので、途中でさじ何杯入れたか分からなくなる...ということもあり、その点キューブは何個入れたか一目でわかるので、夜中の寝ぼけた中でも間違うことはない。

また、ミルク缶と違い、キューブが小包装されているので、お出かけ時に小分けにして携帯することもできる。(パッケージも紙箱なので、大きな缶ごみが出ることもなく処分もラク!)

↑メーカーから宣伝費をもらいたいくらいに褒めたと思う。

 

イ 哺乳瓶

育児グッズについて(赤ちゃん お洋服・オムツ編) - 甘い麦

の冒頭で触れたように、哺乳瓶1本を決定するには複数回の判断を下さなければならない。

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(前のブログの図を再掲。なぜなら苦労して作成したから)
我が家は、「扱いやすさ」を重視し、プラスチック製・乳首はシリコン製の商品を選んだ。 

はじめの頃は、ハーフサイズの哺乳瓶でも足りるが、いずれ200ml飲んだりするようになるので、はじめから200サイズを購入。

プラスチック製は扱いやすいし、軽いので外出時に携帯しやすいのと、いずれ子が自分で持って飲むようになったときに持ちやすいのが利点である。

なお、下記で述べるように、哺乳瓶は消毒が必要なので、最低でも2本は用意したい。

 

ウ 哺乳瓶消毒

新生児に哺乳瓶を使うときは、使用の都度消毒する必要がある。消毒方法は、煮沸(鍋などで煮る、専用器具を使いレンジで消毒)・薬液消毒がある。

これも、毎回のことになるのでできるだけ簡単なものを...と考え、この商品にした。

希釈した薬液を消毒ケースにいれ、哺乳瓶を浸けておくもの。(薬液は24時間で交換)

新生児期に頻繁に授乳・ミルクをあげていた頃は、自分の枕元にこの器具を揃えておいて、消毒を終えた哺乳瓶を取り出し、枕元で調乳(ミルクを作ること)をしていた。

薬は小包装された粉状のものもあり、こちらでも便利。

 

エ 哺乳瓶洗いグッズ

消毒の前に、哺乳瓶内部のミルクを洗い流す作業に使うグッズ。

「どうせ消毒するんだから、簡単に水洗いでいいだろう」と思い、退院初日は購入しなかったが、早速翌日買いに走ることとなった。

溶け残ったミルクが哺乳瓶の底に残っていたりするので、必ず準備すべきグッズ。

「普通のコップ洗い器具と一緒じゃん」とも思えるが、市販の食器用の器具では狭い哺乳瓶の口に入らないので、悔しいが専用の器具を揃える必要がある。(数百円なので、悔しがるところでもないが...)

なお、「哺乳瓶を洗うための専用洗剤」というものもあるが、最終的に消毒するから不要だと思い、独断で使用しなかった。

 

オ ミルク作成ポット 

これは、ミルクを作るための適温(70度程度)のお湯を作る器具。

中には、いずれ通常の電気ポットに転用できる商品もあるようだが、我が家では電気ケトルを使用しているため購入しなかった。

電気ケトルで都度お湯を沸かすか、夜中は魔法瓶にお湯を入れて使用した。

 

カ マグ

哺乳瓶→コップで飲めるようになるまで の間に、段階を踏むための各種飲み口がセットになっている。

振り返れば使用しないものもあったが、いつ・どの飲み口で飲めるようになるかは個人差があるので、揃えておいて時期にあわせて変えてみるとよい。

(最終的には、コップまで行かなくともストローで飲めるようになると、外出時に飲み物を持参し忘れた!という場合でもコンビニ等で入手できるのでありがたい。)

なお、ストローで飲めるようになってからは、こういう器具をペットボトルにセットして使用した。

余談だが、ストローで飲むことを赤ん坊に教えるのは、本当に難しい。自分が飲む様子を見せたりするが、最終的には咥えているとき偶然はずみで吸い込む、ということを繰り返すうちに、「吸い込む→飲み物が口元までやってくる」ということを学習する。

赤ん坊は様々なことを猛烈なスピードで学習して成長して行くが、ストローは学習の様子がありありとわかるよい例だった。

 

3 その他

育児がはじまると、驚くほど手が荒れる。1日何回もオムツ交換するたびに手を洗ったり、何回も哺乳瓶を洗ったりしていれば、荒れて当然である。

その際に、ハンドクリームを塗りたい...でも、ニオイがきついものは、授乳時に赤ちゃんの口元に手を近づけたときに赤ちゃんが嫌がるのでは..などと心配していたところ、こういう商品を見つけた。 

赤ちゃん用だし、0か月から使用OKなので、母親も安心して使えるし、その手で安心して赤ちゃんに触れられる。値段も通常のハンドクリーム程度でよい。 

 

終わりに

これは育児グッズの話ではないが、とにかく出産直後は「何この辛さ...」と思うことが多かった。産後のボロボロな体で夜中に何度も起きて授乳するのは、今思い出しても「辛かった」としか言いようがない。

過ぎてみれば、一番辛かったのは最初の1月だったけれど、当時は一晩が本当に長く感じた。

夜中の授乳は特に孤独で、「江戸時代の乳母制度、マジうらやましい...」と思いながら授乳したりもした。

だから、この時期の授乳を少しでも楽にできるのなら、多少の出費は必要経費と考えるべきだし、(母乳ミルク論争にあまり口出ししたくないが)ミルクの力も借りれるなら借りて、無理しすぎないことが大切だと個人的には思う。

 

繰り返しになりますが、母乳ミルク論争には口出ししません!どちらにも良い点があるし、きのこもたけのこも、両方いいと思います!以上です。